ある朝早く、ゲストハウス庵(いおり)大阪 に電話がかかってきました。
日本人男性の声で、「帰国したばかり」で、PCR検査を二回受けていて陰性証明書も持っているが、一週間ほど隔離するための宿泊はできますか、とのことでした。
それまでニュースで「新型コロナウイルス感染者がホテルで療養」という事例は聞いたことがありましたが、ゲストハウス庵では今までそういった案件はありませんでした。
しかも、PCR検査を二回受けて陰性証明書も持っているのに隔離するとは⁉
逆に、入国時の隔離は二週間ではなかったかな、今は変わったのかな、それとも陰性証明書を持っていると一週間なのかな、などとも思い巡らしました。
結局、一旦ひと晩だけ泊まるとのことでチェックインとなりました。
雨の中スーツケースを引きずってやってきたその男性は20代後半で、アメリカ帰りのサッカー青年でした。アメリカ出国直前にPCR検査を一回、そして関西空港に着いた時点でもう一回、受けたそうです。
渡航先の国や地域によって関西空港での対応が違うそうで、空港のホテルで三日間隔離されるのかと思ったら彼の場合はそうではなかったとのことです。ところが彼曰く、三日間隔離された方がマシだったとのこと。というのも、そうなっていた場合、空港のホテルの滞在中のホテル利用料や三食提供される食事は無料だそうです。
一方、空港での隔離対象外となったのに、空港から移動する手段として、「公共交通機関を使わないでください」と記載された紙を手渡され、そこには推奨交通手段として、家族の方に迎えに来てもらう、レンタカーをする、などがありました。しかし、それらは実費負担となるそうです。また、空港のレンタカー・サービスは夜8時に業務終了らしく、彼が入国したのはそれより後の時間だったそうです。結局その夜、彼は空港のベンチで仮眠を取りました。
また、そもそも陰性証明書を持っているのに隔離をしようとしているのは、実家に高齢のおばあさんがおいでだからだそうで、彼が隔離しようとしているのは彼自身の家族からとのこと。
そういった諸々のことで彼は空港での入国者への対応に一貫性の無さを感じていました。
電話があった日の朝のうちにチェックインして、その後、恵我之荘商店街のサンドイッチ屋さんのサンドイッチを買ってきて食べて、それからは翌朝まで眠っていました。さぞかしお疲れだったことでしょう。
翌朝、彼は梅田で再度PCR検査を受けることにして、それで陰性が証明されたら家族を説得して実家に帰ることに決めました。彼曰く、アメリカでの検査は唾液検査のみだったので、もっと確信できる検査を受けて家族の皆さんに証明したいそうでした。
そしてゲストハウス庵からチェックアウト後、メールで新しい陰性証明書を送ってくださいました。
ちなみに、現在のアメリカでは、新型コロナウイルスのワクチンを打っている人が多いそうで、彼が所属していたサッカーチームでは彼以外全員ワクチン注射済みでマスクをしていなかったそうです。
また、サッカーでスペインにも行ったことがあり、今後はスペインの別の町のチームに呼ばれる予定だそうです!⚽
Good luck!
Комментарии