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ダイヤモンドトレールふたたび

執筆者の写真: GUEST HOUSE IOLY 庵 OSAKAGUEST HOUSE IOLY 庵 OSAKA

去る11月のある日、ゲストハウス庵(いおり)大阪 に、お一人様が3組宿泊されました。

つまり、合計3名のゲストさんが同じ日に来られたのですが、その中で一番早くチェックインされた方は20代半ばか後半と思しき明るく元気で社交性に富んだ印象の男性でした。


「今回は、どういったご縁でお越しですか?」と尋ねると、

「この辺りの山の尾根を走るイベントがありましてね…。」と、説明しても伝わりにくいと思ったのか、そのイベントに参加する自分を自嘲していたのか、彼はやや言いにくそうに話し出しました。

しかし、その一言だけで私はすぐにピンと来て、

「ああ、ダイヤモンドトレールランですね!」と言いました。

彼は、

「ああ、そうです!!」と明るい表情になりました。


ダイヤモンドトレールランとは、毎年秋に開催されるトレールランで、金剛山地から和泉山脈へと続く45kmの縦走路を走るイベントです。

集合場所は奈良県当麻寺(たいまでら)ですが、当麻寺へは近鉄南大阪線で藤井寺から好アクセスであり、毎年、このイベントに参加するために関西に来られた方々がゲストハウス庵に投宿されます。

私がこのイベントについて初めて知ったのは3,4年前に当館に宿泊された男性を通してでしたが、その方は遠路はるばる沖縄から来られていました。沖縄に移住されたという方で、元々のご出身は奈良県とのことでした。

去年、2022年には、日本人の若者数名のほかに、東京在住のアメリカ人男性がこのイベントのために東京から来られて、当館に宿泊されました。ちなみに、このアメリカ人男性は今年に入ってから連絡を下さり、それからはオンラインで私の日本語レッスンを受講してくださっています!🤗


最初にチェックインされた男性の話に戻って、

「ダイヤモンドトレールランに参加されるために当館に宿泊される方、毎年いますよ~。」などと私が話していた流れで、彼は

「○○さんという方があとで来られますよね?」と言います。

はたして、それはその日予約が入っている別の男性のお名前でした。

一瞬、当館の予約スケジュールを知っているのかと驚き、

「はい!?」

と、肯定とも聞き返しとも取れるような曖昧な「はい」を返したところ、

彼は

「知り合いなんですよ。ダイトレ一緒に走るんです。」とのことでした。

な~んだ、なるほど~。

知り合いのお二人が別々に宿泊予約をして、別々に到着するということだったのか~。😐

しかも、この彼は名古屋からで、もう一人の彼は東京から来られるとのこと。

どういったご縁でのお知り合いなのかと聞くと、起業セミナーで知り合ったそうです。

それから、名古屋の彼はスポーツのアスリートのメンタル・コーチとして独立起業し、東京の彼はコンサルティングの会社を開いたそうです。

いいご縁ですね~。

その東京の彼は夜に当館にチェックイン予定でしたが、名古屋の彼とは連絡を取り合っているようで、名古屋の彼が「(東京の彼と)会いに行ってくる」といい、チェックインを済ませてから出かけていきました。


その後しばらくして、次にやってきたのは50代と思しき男性でした。

この方は当館のウェルカムドリンクのメニューからワインを選ばれました。

「今回は、どういったご縁でお越しですか?」と尋ねると、なんと、この方もダイヤモンドトレールランに参加しに来られたのでした!

この方は兵庫県西宮市からお越しで、遠路はるばるというわけではないですが、ダイヤモンドトレールランに参加される方は朝が早いので、前泊されて朝早い出発に備えようというわけです。✊

普段から、当館のチェックイン・フォームにはチェックアウト予定時間も記入していただいておりますが、この方は翌朝の7時にチェックアウト予定と書かれました。


夜遅くになって、東京の彼が名古屋の彼と一緒にやってきました。

こちらの彼は、チェックアウト予定時刻は翌朝6時30分とのことでした。

さらに、

「明日の朝、ここのテーブルを使っていいですか?」と聞かれ、

「もちろんです!」と答えました。

朝の出発前に何か食べていくのでしょう。


翌朝、6時ぐらいに朝食のために1階ラウンジを利用するのかと思っていたのですが、彼は5時過ぎに降りてきて、パソコンを立ち上げました。そして、なんと、パソコンに向かって

「おはようございま~す!」と会話し始めたのです!😱

オンライン・ミーティングか何からしく、画面の向こうには2人ほどの話し相手がいる様子でした。

「今、ぼく、大阪に来ていて、実は今、ゲストハウスから参加しています~。」と彼。

彼がダイヤモンドトレールランの準備があるからとのことで数分でこのオンライン会話は終了しましたが、そのやり取りの中で「朝活(あさかつ)」という言葉が聞こえました。

いや~恐ろしい…。毎朝やっているのでしょうか…。普段はもっと長いのでしょうか…。毎回、朝5時からなのでしょうか…。😱 旅先でもやっているとは…。

「お金持ちは早起き」「できるビジネスパーソンは早起き」というのをどこかで読んだり聞いたりしたことがありますが、それを実践している人たちということなのでしょうか…。😪


その後、6時ごろに1階と2階客室を行き来したり、玄関が開いたりといった音が何度か聞こえ、皆さんが準備しているのが感じられました。

そして、予定通り6時30分ぐらいに名古屋の彼と東京の彼が一緒にチェックアウトされました。すでに、走るための服装になっていて、短パンにスラっとした細い脚です。✊


さて、もう一人、西宮の男性が7時にチェックアウトとのことでしたが、朝になってから6時半現在、まだ一回も見かけていません。私はやや不思議に思いながら1階で事務作業をしていました。


そして、7時になりました。


まだ降りてきません。

チェックアウトの準備をする音も聞こえないし、そもそも気配が感じられません。

まだ寝ているのならダイヤモンドトレールランに遅刻です。

不審に思って客室を見に行くと、なんと、そこはもぬけの殻。

彼はすでにいなくなった後でした…。

6時ごろに玄関のドアの音がしたのは、若者二人組が一旦外出したのではなく、西宮の彼が何の挨拶もなくチェックアウトした音だったのでした…!!😖


しかも、このお三方の中で、西宮の彼だけが事前カード払いではなく現地決済で予約しており、お支払いせずに出て行ってしまったのです!

すぐに彼に電話をすると、移動中の電車の中だったようですが、未払いだったことに気づいたようで、後日お支払いをされました。


いや~、とんだ朝活でした…。😇


写真はイメージです






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